◆その13~ムスビの力
陰陽師-穂積天佑のコラム
我が国最古の古典の一つ「古事記」の冒頭に、「天地の始まった時、高天原(たかまのはら)にお生まれになられた神の御名は、天(あめの)御中主(みなかぬしの)神(かみ)、次に、高(たか)御産(みむ)巣(す)日(びの)神(かみ)、次に神産(かみむ)巣(す)日(ひの)神(かみ)、此の三神は、独(ひとり)神(がみ)にして、隠身であらせられる」との記載があります。
ここで注目すべきことは、タカミムスビノ神、カミムスビノ神のお名前にあるところの「ムスビ」という言葉です。この意味するところは、「産す(むす)日(ひ)(陽)」、わかりやすく申しますと、「太陽から生まれ出た力(パワー)」なのです。
天の太陽からふりそそぐ太陽光線により、大地には草木の芽が出て、やがて花が咲き、森が育ち、また、鳥、獣、そして、私たち人間も日々、成長、生長してゆく……。
そうしたことを司るのが「ムスビの力」であり、太陽の偉大なるチカラとつながっている=ムスバレテイル、ということをも表しています。
私たちは「ムスビ」という大いなるチカラに、守護されているのです。
あまのはら むすびのかみの みいつにて
あれらひとくさ まもらるるなり
(天の原 産巣日の神の 御稜威にて 吾等人草 守らるるなり)
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