◆その6~付喪神(つくもがみ)
陰陽師-穂積天佑のコラム
いにしえ、道具や器物が百年の歳月を経ると、精霊が宿り、意識を持ち、ついには妖怪に変化し災いを起こすという伝承があります。このような状態となった物を「付(つく)喪神(もがみ)」と言います。
人々は、物が古くなり付喪神となる前に、「煤払い(すすはらい)」と称して立春前に古道具を路地に捨て、都の辻では陰陽師によるお祓いやお焚き上げが行われました。
「物」が沢山集まりすぎた家は、現代のゴミ屋敷よろしく運気が下降するもので、特に年代を経た古物や古道具が集まり出すと、家族の健康、仕事、人間関係にも悪い影響を与えるようです。
「物(もの)の怪(け)」という言の葉もあります。
古くから伝わる教えには、しかと耳を傾けるべきでありましょう。
としつきを へたるものはも もののけに
かはりゆくこと さとるべきなり
(歳月を 経たる物はも 物の怪に 変わりゆく事 悟るべきなり)
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